七人目のコビト

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 「アタシ、白雪の指輪事件の時からアタシも小人になりたいって思ってたの。遠慮していたんだけど、何でも言ってみるものねえ」  ウキウキと言う。  「あのですね、お給料とか出ませんよ。お金ないので」  さつきが釘をさす。  「わかってるわよ。ボランティアでいいの。アタシは刺激が好きなのよ!」  (そうか、デスソース!)  時羽はおねえの独特な味の謎が解けた気がした。おねえの好奇心が刺激された時、デスソースは発動するらしい。    小人の探偵事務所は、おねえの加入で小人が七人揃ったことになる。  けれどひとまずのところは……。  小人の探偵事務所は、また暇になった。  三人はコビトの館に帰って、時羽の作った夜食を食べた。  時羽が焼き鮭をほぐして作った、ただの鮭茶漬けだったけれど、疲れ気味の胃にしみわたる美味しさだった。  それにコビトの館の庭に生えている、ツルムラサキという小松菜に似た葉っぱのおひたしの粘り気も胃に優しく行き渡る。  三人はほうっと息をついた。  そして今日も、コビトの館の夜が()ける。         (終わり)
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