エンドロール

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 確かに、僕は人との関わりを避けるようにして生きた。否定はできないし、取り繕うつもりもない。しかし、他人に それを指摘されるとなるといい気はしない。 「他人との関わりを極力持たないようにすることは悪いことか?他の連中みたいにたくさんの人間と良好な関係を築くっていうことがそれほど偉いことなのかな?」 少女は答えない。呆れているのかもしれない。 「映画だって多くの出演者と裏方で作ったからといって名作になるとは限らないだろ。少数精鋭でもよい“作品”を創ることだって可能なはずだ。」 馬鹿げたことを言っているのは分かっていた。 再び沈黙が訪れた。
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