終章:マグノリアと黄嶋と先生

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残るのは、入学式の日に歓迎の言葉やダンスを披露する子たちだ。 その中に大夢も混じっている。 「ぼ、僕ね、家でもいっぱい練習したんだよ!」 自分から希望したんだと聞き、両親はとても驚き、非常に喜んだという。 「貴彦くんがね応援して一緒に練習してくれているって言ったら、お父さん、またご馳走しないとって。」 「大夢くんのお父さんのお料理、すっごく美味しいもんね。うん、僕もまた行きたいな。」 今度は堂々と親子で。 練習頑張ってねと言って、貴彦は大夢と別れた。 迎えの車に乗ると、いつものように自宅に向かうのではなく父が待つホテルに向かう。 僕、上手く出来るかなーー他の人たち、僕がお父さんの息子だって聞いてどう思うかなーー 今日は親族や昔から取引のある会社の偉い人たちに会うのだという。 明日は外国の人とも会うから、英語で簡単に挨拶するようにとも言われている。 英語は貴彦は得意な方だ。
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