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「それなりの子女が集まった学校だからね。それに、黄嶋の後継者をいじめたなんて分かれば、大変なことになる。」
「で、皆はそれぞれ貴彦を守っとるんじゃな。」
貴彦を黄嶋の後継者だと発表すると決めてから、ここの住人たちは一人一人に何が出来るかをレポートとして提出させられた。
「ヤクさんは、今まで以上の情報管理をするそうだよ。それと、学園の警備システムの強化、子供たちの個人情報へのハッキングを防止し探知し次第それを逆探知しての相手の炙り出し、しかも相手側にウイルスを送りつけるってところまでレポートには書いてあった。校内の防犯カメラの数も増やす提案があって、建物の構造上の死角まで指摘があった。」
でも、ウイルスと盗聴器は許可できなかったなあと笑う黄嶋。
犯罪じゃからなあと先生はため息をついた。
「菅野くんは、定期的に黄嶋邸に来て、お父さんと綿密な情報交換をするそうだよ。そうそう、定期的にと言えば、モトさんも月に二度スクールカウンセラーとして学園の初等科に来ることになった。」
元々の研究分野が心理学だったので、あとは黄嶋の方で学校に勤められるように手を回した。
ただ、研究内容は普通の心理学ではなく犯罪心理学だったのだが、そこは伏せてある。
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