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「知ってるか、あっちのパスタ、めちゃくちゃ美味いんだぜ。それとな、ジェラート!」
やっぱ本場は違うよなーと自慢する竜大に、寄ってきた男子は口々にいいなーと羨ましがった。
パスタならコメさんだって負けてないもんと、貴彦は心の中で言い返した。
館のことは、ここでは一切口にできない。
それよりも、大夢の父親は有名なシェフだ。
料理自慢を大夢の前でするなんて、勇気あるなあ竜大くんと、貴彦は感心半分呆れ半分だった。
その大夢は、にこにこ笑っているだけだった。
他の友達の夏休みの話を聞いていると、担任の緑川先生が入ってきた。
朝の挨拶をして、健康チェックがあり、それから持ってきたものを集められる。
宿題や生活表を、先生に言われるまま全員が提出した。
それから、初等科全員で体育館に集まって、始業式をした。
校長先生の話は、2学期も行事がたくさんあるから皆さんの活躍を楽しみにしていますというものと、夏休みが終わったので気持ちを新たに学習に励んでくださいというものだった。
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