終章:マグノリアと黄嶋と先生

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その後。 約束通り、住人たちは順番に貴彦と一緒に寝た。 決め方からもめた住人たちは、最後と決められたオトさん以外恨みっこなしでコメさんの作ったあみだくじを引いた。 その結果、一番最初に一緒に寝ることになったのは、ハナさんだった。 「おおお!マジか!俺、あんまりこういうもん当たったことないんだよなあ!てぇことで、たっくん!今日は俺と寝ような!」 他の住人たちは羨ましそうにハナさんを見るものの、日頃の行いがすこぶるよい健全なハナさんへ異議を唱える者は一人もいない。 これがヤクさんだったら、誰かがもう一度やり直し!と言い出しかねなかったが。 わくわくした貴彦だが、翌朝起きてきたときは、少々むくれていた。 「ハナさん、布団に入った途端、僕より早く寝ちゃった・・・」 これには、他の住人たちも苦笑するしかなかった。 毎日造園業と除雪作業という肉体労働に勤しんでいるハナさんの生活は、早寝早起き。 普段より早く布団に入ったあげく、何の話もすることなく先に眠られてしまい、目を覚ましたらもうハナさんは起き出して部屋にいなかったという。 「悪い悪い。いつもの習慣で。たっくんもよく寝ていたし、起こしたら悪いと思って。」 まったく悪びれないハナさんは、それでも彼なりに貴彦と一緒に眠れたことに満足しているらしかった。
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