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「やだぁ! 朔也ったらホントはボクのことぉ~!」
江は全く動じることなくグーにした手を口元にあてつつ首を左右にフリフリ楽しそうにブツブツ言っている。
「でも~どうしようかな~服部先生になら全てをあげてもいいんだけどぉ~でもでも~せっかくの気持ちだからキスだけなら~」
そう言って抱きしめられながら江が振り向いた先には、有り得ないほど最大級に、物凄く不本意だと拒絶反応を示している朔也の顔があった。
「失礼なヤツー!」
江の見事なアッパーが朔也の顎にヒットする。
一瞬吹き飛ばされた朔也だが次の瞬間には再び江に抱きついていた。
力いっぱい嫌だという顔をして。
「朔也ぁ!?」
「何を騒いどるんだ!」
二人は見回りの警備員によりあえなく御用となった。
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