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そう言って生徒会室の応接セットにかざした奈津実の手の先には既に江と朔也が陣取っていた。
「わーい! お茶! お菓子!」
「ったく、最初からそうすればいいんだよ」
「あんた達はとっとと出てってちょうだい!」
奈津実の剣幕に恐怖を感じ始めた朔也は、もう行こうと江を促す。
「そんなぁ~! 何でもするからさぁ~!」
食い下がる江。
「……いい加減しつこいわね!」
遂に奈津実の堪忍袋が破裂する瞬間が来てしまった。
「分かったわ! じゃあハレンチ事件(命名:教頭 超ダサイ)を解決してもらおうじゃないの!!」
「それはな~」
ちゃんちゃら可笑しいと吐き捨てる朔也。
「湧き上がる青春の激情に翻弄される若人はボクらオカルト同好会の管轄じゃないよ~」
ウインクしながらヤダ恥ずかしいと意味深な笑顔で応える江。
奈津実は額に幾つもの怒りマークを浮き立たせて怒鳴りつける。
「それまで私の前に現れないでちょうだい!」
二人は物凄い勢いで生徒会室から放り出された。
ま、いつものことだ。
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