鬼とヒトの子

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握ったままの、冷たい手のひらを、べろ、と舐めれば、「ヒャッ」と小さな悲鳴とともに、紅い色が、首もとにまで広がっていった。 ヒトの子が、鬼に堕とされるまで、あと少し。 ヒトの子に、鬼が恋するまで、あと少し。 鬼と、ヒトの子。
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