第弐章 初めての夏から・・・

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第27話:夏休み 夏の予選の敗戦から数日が経った。 3回戦での敗退であったが、あの明倭を序盤ではあるが3点を奪った事への嬉しさと言うか誇らしさを感じた一同ではあるが、春瀬監督自身はどこか不安そうな表情である。 (確かに序盤で3点は取ったが…元々は相手先発の調子が悪かったというのもあるし、でもここは素直に喜ぶべきなのかな…) と考える春瀬監督である。 9-3で敗戦という形となった夏の予選大会。 春瀬監督はこの結果をどのように捉えるべきかを悩んでいた。 明倭相手から3点取れたと喜ぶべきなのかもしれないが、逆に今回露出した投手陣の不安定さ。 先発の秀樹は序盤は良かったものの中盤にかけて疲労から来た調子の崩れてきた所で捉まり5回を3失点。 後続の桑野、長尾共に安定さを欠き6失点という結果に終わったのである。 (望月が現在では一番安定している投手だが、アイツ1人に投げさせる訳にはいかない…となると桑野や長尾、そして鈴木の3人にも投手としてレベルアップをさせなければ…) と頭を悩ます春瀬監督。 だが悩ませるのは投手だけではない。 打撃陣も大会1回戦、2回戦と調子よく進めていった。     
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