第弐章 初めての夏から・・・

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実は聖陵野球部にはマネージャーがいない。 「トシ誰かいない?!」 「いや、いないし」 「何で!?こんな男臭い部活動だよ!?女の子の空気が欲しいだろ常に!応援されたいだろ常に?!!」 心の叫びをそのまま口に出す竹下。 だが他の選手らも同じ意見なのかウンウンと互いに頷く。 「確かに、分かる」 同調するのは明輝弘。 彼も実際、女子マネージャーのいない部活はないとのスタンスを取っており一日でも早く女子マネージャーは入ってくるのを待っていたのだが、結局夏まで入ることはなく不満げにしていた。 「女子マネのいない部活に未来はない」 「それだよ明輝弘?!!」 明輝弘の言葉に竹下は頭を撫でながら喜ぶ。 結局最後まで女子マネ待望論を叫んでいた竹下だが、俊哉は心の中で“なぜ自分で探さないのか?”と感じたが面倒臭くなるので黙っていた。 解散となり家へと戻った俊哉。 ベッドの上で寝転がりながらスマフォを弄っていると1通のLINEが届く。 「あ、シュウだ」 送り主は秀二。 俊哉は開くと優勝旗を前に秀二と神坂がピースサインで映る写メが送られて来た。 その写メを見た俊哉は思わず?を緩める。 ニュースでは陵應が優勝した事を知っていたが、秀二からこうして写メが送られて来たことに嬉しさを感じた。     
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