第弐章 初めての夏から・・・

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「おめでとう・・・っと、送信!」 とお祝いのメッセージを打ち送信を押す俊哉。 俊哉はスマフォをベッドの上に放り出し真っ直ぐ天井を見上げると、秀二が甲子園へ行った事をまるで自分の事のように喜んでいた。 「凄いなぁシュウは・・・俺も、甲子園に行きたい」 そう呟く俊哉。 俊哉は居ても立っても居られないのか、立ち上がるとバットを持ち素振りを始めるのである。 「あと行けるチャンスは秋大会と来年の夏、秋、そして再来年の夏の4回・・・今以上に頑張らないと・・・ダメだぞ!」 そう独り言を言いながら素振りをする俊哉。 暫く振っていたのか俊哉の額からは汗が流れて行く。 タオルで拭いながら窓を開けベランダへと出ると、空いっぱいに広がる星空を眺めながら呟いた。 「でもまぁ・・・夏休みは楽しみたいなぁ?」 気の抜けた事を呟くのであった。 夏休み、野球部は練習がある。 だが全てを練習に割いているわけではなく、休みもある。 俊哉もまた夏休みを堪能する事ができるのである。 「楽しみだなぁ・・・夏休み」 ニヘラと笑みを溢しながら独り言を言う俊哉。 そんな俊哉は八月に入ってすぐに司とのデート(?)がある。 楽しい夏休みが始まった。
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