第弐章 初めての夏から・・・

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第29話:必要と思ってな 七月中はほぼ毎日を練習で終わる事となった聖陵野球部の選手達。 練習の最終日の練習後に春瀬監督は選手らを集めて話をする。 「とりあえず今日で練習はひとまず終わり。次は八月の第二週に少し練習をして、お盆明け位に練習試合を入れようと思う。これが八月の予定だ」 練習スケジュールの書かれたプリントを渡す春瀬監督。 選手らがプリントを確認し、そのままの流れで解散となった。 グラウンド整備と片付けが終わり部室で着替えをする選手達。 すると竹下が俊哉に話しかけて来た。 「トシ。来週の日曜日暇か?」 「ん?・・・ゴメン予定入ってる」 「え?!?」 残念そうに言う竹下。 「お?どこか行くのか?」 山本が俊哉に聞いてくると俊哉はすぐに答える。 「あ?、司ちゃんと遊びに行くんだよ」 「へぇ?姫野とか・・・え?」 『え?!!??』 何気なく聞き流そうとした山本。 だが俊哉の話に違和感を感じ山本だけでなく竹下と青木ら数人の選手らが声を合わせて驚いた。 「うわビックリした!」 「は!?え!?誰とだって?!」 「え?司ちゃんだけど?」 「司・・・え?誰?」 誰か分からないのか首を傾げる竹下。 すると明輝弘が後ろから話だす。 「姫野の事か?」     
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