第弐章 初めての夏から・・・

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「そうそう」 明輝弘は知っていた。 それもそのはず、俊哉と明輝弘は同じクラスである。 それと同時に司とも同じクラスで名前だけは知っていたのだが、司は見た目暗い雰囲気を醸し出していた為、明輝弘は声をかける事はしなかった。 「ほう・・・何処に行くんだ?」 「沼津港だよ。水族館に行くんだ」 明輝弘の質問に答える俊哉。 すると竹下がワナワナと体を震わせながら俊哉の両肩を掴みグワングワンと揺らしながら言う。 「なんだそりゃ?!!羨ましすぎるだろうが!!デートとか!!」 「えぇ?デートじゃあないよ?遊びに行くんだよ?」 「は!?水族館に行くなんてデート以外にないだろうが!」 「え?でも遊びに」 「それをデートって言うの!!」 肩を揺らしながらツッコミを入れる竹下。 山本が引き剥がすまで竹下は俊哉を揺らしつづけており、俊哉は目が回っていた。 「なんだよお前!!いつから女の子と・・・パパはそんな子に育てた覚えはありません!」 「いやお前の子じゃないし」 「うっさいぞ眼鏡野郎!」 「眼鏡野郎!?」 山本の言葉にキレる竹下。 荒れに荒れる竹下から逃げるように俊哉はさっさと着替えて部室から出る。     
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