第弐章 初めての夏から・・・

51/76
前へ
/313ページ
次へ
すると部屋の外からドタドタと大きな足音が響きだし俊哉の部屋に近づいてくる。 そしてバンと扉が開くと中にマキと明日香が入って来た。 「トシちゃん!!」 「は、はい!!?」 大きな声で俊哉の名前を呼ぶマキに返事をしながら驚く俊哉。 「さぁ行こう!!」 「ど、どこに?」 「お外!!遊ぼうそうしよう!」 「えぇ・・・」 三人は静岡駅にいた。 シャワシャワとセミの鳴き声が響く街。 セミの鳴き声を聞くだけで汗が出てくる。 「え?なんで?」 「せっかくの休みなんだし!遊ぼう!」 「えぇ・・・明日香、なんで?」 「この子、いきなりなのよ。朝起きたらいきなりコレだもん」 一緒に来ていた明日香もマキの行動に着いていけてない。 マキは遊ぶ気満々の様でズンズンと歩いて行ってしまう。 「てか何処いくのさ!?」 「予定は無いよ?これから決めるの」 「えぇ・・・」 ノープラン宣言をするマキに俊哉は愕然とする。 明日香も同じでマキの後ろを俊哉と二人でフラフラと着いていく。 大型デパートに行き洋服や雑貨を見たり、季節限定で開かれている屋台で冷たいものを食べたりとそれなりに遊ぶ三人。 お昼ご飯をファストフード店で食べながら午後からの計画を立てる。 「午後はどうする?」 「う?ん・・・」 俊哉の質問に唸りながら考えるマキ。     
/313ページ

最初のコメントを投稿しよう!

138人が本棚に入れています
本棚に追加