第壱章 新たな出会い

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「あるじゃん・・・道」  俊哉が左の方を向くと、正面の坂道よりも断然緩やかで歩きやすそうな道があった事に俊哉もため息が出た。  そんな朝からお出来事が起こる中で、俊哉達は正門をくぐり同じ新入生が群がる所への向かうと下駄箱が沢山並んでいるスペースの壁に新入生のクラス表が張り出されていた。 「み、見えん・・・」  沢山の生徒が群がる後ろの方で爪先立ちをしながらのぞき込む俊哉。  ギリギリ見えるか見えないかの攻防をしている中、ようやく先に群がっていた生徒らが各教室へと向かい出し人が少なくなると爪先立ちなしでクラスを確認できるようになった。 「俺は・・・あった。C組か」  1年C組と書かれた紙に自分の名前があるのを見つける俊哉。  次に他の生徒の名前を軽く確認するとマキと明日香の名前も見つけ知り合いがいることに安堵の表情を浮かべる俊哉。 「あいつ等は、違うクラスか」  呟く俊哉。  アイツらとは以前会い、この高校へ入学するきっかけを作ってくれた竹下隆彦(たけしたたかひこ)山本寛史(やまもとひろし)である。  彼らとはどうやら違うクラスらしく早くても放課後か部活初めの日。  不安だらけの高校生活。  だが俊哉は期待に満ち溢れていた。  この後、彼がどんな出会いをし仲間を見つけていくのか。  俊哉の高校生活は今始まりを迎えたのである。
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