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第2話:グラウンド
長くて眠くなりそうな聖陵の入学式が終わり各教室へと向かうと担任の教師が学校の説明や今後の流れなどを説明を始めた。
校舎の構造や医務室や職員室の説明、また自転車通学が出来ることや遠方から入学した生徒の為の寮があること等の説明がされていく。
そこで部活動の説明が入り、基本的に部活動は入部するしないは自由であるため強制はしないという事が言い伝えられ部活動入部届けが配られると教師からの説明が終わり、本日はここで解散となる。
沢山のプリント等の配布物をカバンに押し込み帰路へと着く生徒ら。
俊哉も手さげカバンを持ち、席を立ちあがると教室に二人の男子生徒が入ってきた。
「お、いたいた」
俊哉に向けて話しながら入ってきたのは竹下と山本。
二人はB組の教室であったため隣からすぐ来たようだ。
「ちょっと付き合えよ。グラウンド見に行こう」
そう切り出した竹下に俊哉は断る理由もなく三人でグランドへと向かう。
野球部が使っているグラウンドは第二グランドで校舎出てすぐにある第一グラウンドの脇から出て車一台ほどが通れる道路を挟んで向かいの方にある。
グラウンドの大きさは第一グラウンドよりも小さく正方形に区切られたモノであり決して広くは無いものの野球の試合をする分には十分ではある。
ここでは野球部やソフトボール部が使用しており、他の部活が第一グラウンドで試合をする際のストレッチやアップ等の準備をする場所にも使われている。
俊哉ら三人がそのグラウンドの前に立ちながら見ていると、三人の場所から少し離れた所に一人の生徒が同じようにグラウンドを見つめていた。
「・・・まさか」
そう呟きその生徒の方へ駆け出す俊哉。
“いやそんなまさか・・・”という思いを考えながら俊哉はその生徒の方へと小走りで寄っていく。
するとその生徒も気配に気づいたのか振り向く。
その生徒は整った顔、いわゆるイケメンといえる顔立ちをしていた。
170センチほどの身長でスラッとした体系のその生徒は振り向くと駆け寄る俊哉の顔を見るとその生徒も驚いた様に俊哉を見る。
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