第1章 海からの贈り物

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「いつ見ても急な階段ね・・・」 バス停からしばらく歩いていくと、祠への入口の目印である赤い鳥井と見るからに急な石でできた階段が現れてきた 。 「粘性生物の私がこれを登るのか・・・?」 それを見てプニ太郎はこの世の終わりでも見たような顔をしている。 「そうよ、海の支配者の力を見せてみてよ」 「・・・私を抱いて登ってもいいぞ」 一瞬プニ太郎が何を言っているのか分からなかったが、その恥ずかしそうな表情でプニ太郎の気持ちをすぐに理解した。 「いつもは抱き締めようとすると徹底的に反抗するくせに・・・まあいいわ、じゃあ遠慮なくプニプニさせてもらうわよ!」 「くっ、屈辱・・・!」 ひょっい、っとプニ太郎を持ち上げるとそのままぎゅっと目一杯抱き締める。 (くううううう!これよ、これ!このプニプニ感が堪らないのよね!) この柔らかで適度な冷たさを感じる感触が、私はすっかり癖になっていた。 「うおおおお!よせ!あっ!そんなとこ触るな!」
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