第1章 海からの贈り物

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「人間の涙ってのは、ちょっとしょっぱいな・・・」 「えっ・・・?」 地面に座り込みどれだけの涙を流しただろう。抱き締めた水色のゲル状の体から突然声が聞こえた。私は驚き、自分の腕の中を直ぐ様に見ると、そこには死んだと思っていた大切な友達が目を開け、私の顔を見ていた。 「大丈夫だ、気絶していただけだ・・・」 「本当に良かったあ!プニ太郎生きてたっ!!」 プニ太郎が最後まで話し切るのを待つことなく、私はその体を今までよりも強く抱き締める。 「うおっ!!ちょっ!締め付けすぎ!ぞうきん絞りされているようだ、中身が漏れる!」 「あっ本当だ、体からドロッとした液体が滲み出てきてる!ごめんね、でも本当に嬉しかったから・・・」 あまり強く抱き締めたようで、その体から粘性を持つ液体が滲み出して私の服を濡らし、服を透けさせとても人前に出れない状態になっている。 「私があなたをここに連れてきたせいで、あなたを命の危機に晒した・・・ごめんなさい」 私はプニ太郎を抱き締めたままそう告げる。口が震えているのがわかる。 「実際には死んでないわけだし、どこかに行きたいと行ったのは私だ。かほは何も気にする必要なんてないさ」
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