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「・・・よし!私は決めたぞ!」
俯いていた私の背後から突然プニ太郎が大きな声で宣言する。
「・・・決めた?」
主語が欠けていて全く理解できなかった私はプニ太郎に問う。
「かほみたいな良い子が泣いて、群れて1人を攻撃するクソ野郎が笑っている世界なんて間違っている!だから、私がそのクソビッチ達にかほを虐めたことを後悔させてやる!そして、その後は・・・私がもっと楽しい思い出を作って、そんな悲しい思い出を書き消してやる!」
私が少し後ろを振り返ると、プニ太郎は真剣そうな顔をしながら優しい表情で私に笑いかけた。
「ありがとうプニ太郎・・・あなたがいてくれて本当に良かった」
絶望の底にいた私はプニ太郎の気ままな態度と少し頼りない不思議な頼もしさに影響されて、少しづつ前を向くことができるようになった。今だってきっとプニ太郎がいなければ、飛び降りて今度は自らの手でこの命を断っていたのかもしれない。
「気にするな"友達"だろ?夏帆は地球でできた初めての友達だ、私にとっても特別で大切なものなんだよ」
地球で・・・?プニ太郎は何気なくそう言ったのだが、先程詳しく聞くことを拒否されたばかりだったので気になりながらも問いただすことはできなかった。
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