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「夏帆ーっっ!!」
鉄パイプが振り下ろされ、あと幾ばくかの距離で私の体を破壊しようというときに、突然視界に水色をしたスライムのような物体が映り込んだ。
ぶにっ。
「なによこれっ!?顔に何かプニプニするものが引っ付いて・・・!」
突如として現れたスライムのような物体はプニ太郎だった。恐らく体当たりをしようとしたのだろうけど、あの柔らかな体では効果的なダメージを与えられず、プニ太郎特有の柔らかで気持ちの良さそうな効果音を発するだけだった。
「なんでプニ太郎がここに・・・!これは私の戦いだから、家で私を信じて待ってるように言ったのに・・・!」
私はプニ太郎が里美に見つかって、酷い扱いを受ける可能性を考えて、プニ太郎に家に残るようにいったのだが、プニ太郎は最初駄々をこね、反抗した。そんなプニ太郎をようやく説得して、ここに来たつもりだったのだが・・・。
「もちろん夏帆のことは信じてるさ!でもな・・・躊躇なく人を崖から突き落とす位の奴に1人で戦うのは厳しいだろう。1人ではやり遂げられないこともあるんだ!そういう時は私も頼ってくれ、お互い大切な友達じゃないか!」
プニ太郎が里美の顔に張り付きながら、こちらを向いて話す。
「いい加減にしろっ!!このスライムモドキがぁっ!」
里美は無理矢理プニ太郎を剥ぎ取ると、そのまま大きく振りかぶり地面に強く叩きつけた。
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