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「ねえ、それであなたはスライムでもクラゲでもなくて、アビスっていう生き物なの?それとも、それが個体名なの?」
「そうだ、アビスは我が名であり、種族名でもある。しかし、人間の知識から私に丁度良い名前を取り繕ったに過ぎない。おまえの好きなように呼ぶがいい」
「そうなんだ!じゃあ、あなたを今日からプニ太郎と呼ぶことにするわ!」
「えっ・・・いやいや、それはあまりに短絡的過ぎるだろう!?プニプニしてるからあなたはプニ太郎ってか、やかましいわ!」
「えー、だってあなたの見た目じゃ、アビスって名前はちょっと大げさ過ぎると思うの。それに、プニ太郎の方があなたの長所が良く現れてると思うんだ」
私は自信満々に胸を張り、高らかに主張する。
「仮にも海の支配者なのに、そんな可愛ゆい名前はちょっと・・・」
プニ太郎は少し照れたような仕草を見せながらも、どこか少し嬉しそうだ。
「あなたはプニ太郎!もう決めたの、絶対に呼び名を変えないわよ!」
「むう・・・確かに好きに呼べとは言ったが・・・。ならば、お前の呼び名は私が決めてやろう。少女よ、名前はなんと言うのだ?」
「私の名前は嶋田夏帆。"なつ"に"ほ"と書いて"なつは"って読むの。好きに呼び名を付けるのは構わないけど、恥ずかしくないのにしてよね!」
「うーむ、嶋田夏帆とな。実に夏らしい名前だな。じゃあお前の名前は"かほ"と呼ぶことにしよう!」
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