episode235 ドリアン・グレイナイト②

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僕を見下ろす4つの虚ろな瞳と 開き切ったザクロのように乱れた唇。 もうすっかり抵抗する気力なんて失って 僕はラグの上に横たわったまま 「……良かったらお兄様たちもどうぞ」 両手を開き 誘い込むように囁いた。 「味見して。僕の蜜を吸って」 言い終わらないうち フェイクの花畑に群がる虫たちのように あちこちから手が伸びて僕を捕えた。 あとはもう――。 支配的な手に羽交い絞めにされ 終わらない愛撫。 「ンンッ……」 溶け出した絵の具の匂いと 交互に味わう甘い舌先。 やがてユウタは僕の腰布を解いてしまうと 「ここの蜜――誰が一番に吸えるか競争しようか?」 まさか――。 「3分交代で順番に。分かる?」 大胆にも怖い人たちに 前例のない提案をして。 「アッ……いやぁっ……!」 先走りする僕の花芯を握って 我先にとむしゃぶりついた。
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