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歩かない、止まらない、走る。
ただこれだけを念じて走る。
走る走る走る。
俺は今機械となる。
それは仏教の悟りを開く座禅にも通じる道。
これが相手がいる競技ならこうはならない。
きっと相手の思考を読み、作戦を読み、思考がめぐるましくする。
だが走るは違う。
己独り 己独りの世界に没頭し 思考は機械となって無心となる。
いや、無心になれる。
体は疲れていくが、この世の煩わしさは逆に消えていく
この走っている間のみ、何者にも囚われない
俺は自由だ。
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