2-18 ブルーエイジの指輪

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 シャインは不意に胸に走った痛みに顔をしかめた。  そして誰かの強い視線を感じた。  誰かと問う必要はない。  それはずっとシャインの近くで感じていたものだ。  ロワール。  彼女に意識を合わせてしまったら。  彼女の声を聞いてしまったら。彼女の姿をほんの少しだけでも見てしまったら。  決めた覚悟が揺らいでしまう。   「坊や、あたしは……あたしは海賊だけどね。今までちゃんと、あんたの要求を聞き入れてあげた。わかるかい?」 「ああ」  ストームはそっとシャインの方へ、剣を間に入れたまま顔を寄せた。  声のトーンを落とす。 「あんたが副長と話をして、その指輪を渡したいなら……そうさせてやるよ。だが、その際に逃げようなんて気は……起こすんじゃないよ。今この船にいるのはあたしひとりだけど、すぐに手下が乗り込んで、あんたの部下を八つ裂きにしてやるからね」 「約束する。副長に指輪を渡して後の事を頼んだら、お前の船に乗る」
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