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シャインはずっと握っていたストームの剣から、ゆっくりと両手を離した。
と、ストームが鋭い刃の切っ先を、再びその喉元へと突き付けた。
「よし、あたしはあんたを信じたからね。あんたは……アドビスとは違う」
その一言は呪文のように、シャインの脳裏へ轟いた。
分厚い唇を歪ませてストームは再度念押しした。
「あたしを裏切ったら、あんたはあの男と同じだ。そうだろう?」
「俺は約束した。『逃げない』と」
「ようし。じゃ、早く副長と最後のお別れをしておいで」
ストームは満足して、シャインにジャーヴィスの所へ行くよう、あごで指し示した。
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