2-18 ブルーエイジの指輪

18/18
前へ
/398ページ
次へ
 シャインはずっと握っていたストームの剣から、ゆっくりと両手を離した。  と、ストームが鋭い刃の切っ先を、再びその喉元へと突き付けた。 「よし、あたしはあんたを信じたからね。あんたは……アドビスとは違う」  その一言は呪文のように、シャインの脳裏へ轟いた。  分厚い唇を歪ませてストームは再度念押しした。 「あたしを裏切ったら、あんたはあの男と同じだ。そうだろう?」 「俺は約束した。『逃げない』と」 「ようし。じゃ、早く副長と最後のお別れをしておいで」  ストームは満足して、シャインにジャーヴィスの所へ行くよう、あごで指し示した。
/398ページ

最初のコメントを投稿しよう!

99人が本棚に入れています
本棚に追加