2-19 失敗の清算

6/12
98人が本棚に入れています
本棚に追加
/398ページ
 ◇◇◇  チィィィーーン!!  力なく垂れたシャインの左手から、ブルーエイジの指輪がこぼれて甲板に落ちた。  不快な金属音を辺り一面に響かせて。  その僅かな一瞬。  ジャーヴィスは一歩前に踏み込み、崩れ落ちたシャインの体を右腕に抱えていた。 「なっ……なんだい!?」  ストームは目の前の出来事に驚き、一瞬我を忘れていた。  その刹那、正面にいたはずのジャーヴィスの姿を彼女は見失った。 「があっ!」  視界が大きく後ろへゆらめく。  ジャーヴィスが間髪入れず、腰を落としストームに足払いをかけていた。  彼女は目を見開いたまま、自身の体重を支えられず、甲板へ無様にひっくり返った。  それを目の端で確認し、ジャーヴィスは振り返って叫んだ。
/398ページ

最初のコメントを投稿しよう!