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◇◇◇
チィィィーーン!!
力なく垂れたシャインの左手から、ブルーエイジの指輪がこぼれて甲板に落ちた。
不快な金属音を辺り一面に響かせて。
その僅かな一瞬。
ジャーヴィスは一歩前に踏み込み、崩れ落ちたシャインの体を右腕に抱えていた。
「なっ……なんだい!?」
ストームは目の前の出来事に驚き、一瞬我を忘れていた。
その刹那、正面にいたはずのジャーヴィスの姿を彼女は見失った。
「があっ!」
視界が大きく後ろへゆらめく。
ジャーヴィスが間髪入れず、腰を落としストームに足払いをかけていた。
彼女は目を見開いたまま、自身の体重を支えられず、甲板へ無様にひっくり返った。
それを目の端で確認し、ジャーヴィスは振り返って叫んだ。
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