2-19 失敗の清算

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 ◇◇◇  ストームは思いきり打った後頭部をさすりながら、その上半身を起こした。  目の前がちかちかして星が瞬いている。  けれどそれをストームは頭を振って払いのけた。  はらわたが煮えくり返って沸騰しそうになるのか、本当に腹がかーっと熱くなってきた。 「くそっ! あたしとしたことが……!」 「頭! 早く船へ戻って下さい!」  ストームの副頭領が彼女を呼んでいる声がした。  ロワール号の水兵達が長剣や銃を携え、甲板に出てくるのを見たからだ。 「バカ言うんじゃないよ! このまま手ぶらで帰れりゃしないだろ!!」  激怒しながらストームは立ち上がった。  倒れても手放さなかった剣を、ぎゅっと握りしめる。
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