2-21 かけがえのないもの

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 チィン!!  耳につく高い金属音でシャインは目が覚めた。  頭にはクッションが当てがわれており、膝にはまとっていたはずの紺のマントが被せられている。  あたりは白い薄明かりに包まれている。  夜が明けようとしているのだ。  見慣れた木の天井が目に入ったので、シャインは自分が自室(艦長室)の、応接用の長椅子へ仰向けに寝かされている事を知った。 「起こしてしまいましたね、すみません」  低い、けれど落ち着き払った、ジャーヴィスの声がした。  声のした方へ――首を右へ傾けてみる。  対面の卓上のランプごしに、青い航海服姿のジャ-ヴィスが、心配げにこちらをのぞきこんでいるのが見えた。
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