第一章 雪語

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「お願いします」  ここは、素直に図師に支払って貰おう。 俺も、いつもよりも金を持っていたが、期間が三ヵ月となると不安になる。  買い物袋を下げて、橘保険事務所に行くと、誰も使っていなかったのか、 空気が澱んでいた。 ドアを開けると、まず空気を入れ替えし、それから中に入ってみた。 「窓も開けましょう」  図師は、俺が窓を開けている間に、パソコンなどをセットしていた。 「興梠さんが来たら、ミーティングにするか」  では、その前に食事の準備をしてしまおう。 冷蔵庫が動いている事を確認すると、食糧庫の在庫を調べてみた。
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