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「いい、夫婦ですね」
興梠は家族を残して死ねないと思ったらしい。
今も、自分に何が起きたのか分からないが、興梠は家族の無事を祈っていた。
「食事が済んだら、ミーティングしましょう」
まず、仕事の内容を確認しなくてはいけない。
「はい。片付けてしまいます」
興梠の家族への思いも分かった。
死保では時間が止まったかのように感じるが、現世では時間は動いているのだ。
興梠の娘も、どんどん成長しているだろう。
「スクリーンもセットしたよ。図師君、使っていいからね」
そんなに大きくして見たい場面など、あるのであろうか。
でも、図師は喜々として、何か映そうとしていた。
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