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あらすじ…ネタバレ注意!
少年はごく普通の高校生。
幼いころは虫が大好きだった少年も、今や大の虫嫌い。しかし、なぜか少年の周りには虫がよく集まる。少年は、それが嫌で仕方なかった。
少年の暮らす世界〈ヒト世界〉の人間〈ヒト〉は、ひとり一つ何かしらの能力〈個能〉をもっている。だが、この世界の誰ひとりとして自覚していない。ちなみに少年は、一般男子高校生の標準レベルよりも女好きである。
ある日、少年は異世界へとばされる。そこは、一見すると人間に見える虫〈ムシ〉が支配する世界〈ムシ世界〉だった。
虫人間〈ムシ〉の築く社会は、女尊男卑[雌尊雄卑]だった。そして、そこに住むムシたちは、型というものをもっており、それに応じた能力〈特性〉をもっていた。
少年はムシ世界で大人気となり、多くの雌から好かれた。モテることができたのはいいものの、相手は虫である。いくらかわいい女の子たちだといえども、虫なのである。
少年は、虫を選ぶか、モテない自分を選ぶかで葛藤する。
数ヶ月後、事件が起こる。ムシ世界に、少年の元いた世界〈ヒト世界〉から多くのヒトが到来したのだ。そして、彼らは自らの欲望のままに、能力〈個能〉を駆使しながら、ムシ世界を侵しはじめた。
それにより、少年は自らの能力〈個能〉を知る。
少年は葛藤する。家族や友人、ともに学んだクラスメイトなどがいるヒト側につくか。ヒトとなんら変わりはない新しくできた友人がいるムシ側につくか。
二つの世界に挟まれた少年は葛藤する。
結論の末、はじめはヒト側につくが、侵略される友人たちを見過ごせず、ヒトに争いをやめてもらうためにムシ側につく。
そんな中、新たな事実が判明する。実は、この事件の原因は、二人の神の争いであった。そして、少年は、自分が神々を止めることができる人物だと知る。なぜなら、絶対神ゼウスが世界の神々に与えた制約──神に近しい力をもった人間を作ること──により、いくつかの人間には、特殊な能力〈神能〉があるからだ。少年はそのひとりだったのだ。
少年は、自らの仲間とともに、神々に反抗し、彼らにとっての勝利を収める。
神に抗う自分は正義〈ヒーロー〉か悪〈ピカロ〉か。その答えを模索するうちに、少年は成長する!
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