01 七神銀という男

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「こんな絵を描いても無駄だと言っているんです。いいでしょう。私が天国は快適なのか、或いは居心地が悪いのかを懇切丁寧に分かり易く教えてさしあげましょう」  と金太郎の描いた落書きをゴミ箱に捨てる。  慌ててゴミ箱から自分の描いた落書きを救出する金太郎。  そうして銀をにらむ。 「クソが。だったら教えてもらおうじゃないか。分かり易く頼むぜ。もし俺が納得できなかったら罰ゲームでどうだ。今日の夕食は銀狼が作るって事で」  愛おしそうに落書きを撫でて涙目の金太郎。 「もちろん、それ位のリスクは背負いますよ」  と笑ってみせる銀。  歯が光る。 「じゃ、天国ってずばり言って快適なのかよ。もし快適ならばなんで快適って言えるのか、その理由を明確に示したまえ。名探偵七神銀くん」  と銀をびしっと力強く指さす金太郎。 「天国が快適なのか、或いは居心地が悪いのかは、その人自身が決めるんですよ。そうですね。金太郎にも分かり易いたとえで言えば女湯がそれにあたりますかね」 「女湯だって?」  鼻の穴が大きく膨らむ金太郎。 「金太郎の頭に生える2本のアンテナは巨乳とパンチラのセンサーなんでしょう。だったらやっぱり女湯がとても分かり易いたとえだと思うのですが」 「銀狼、もしかしてお前、俺の事、馬鹿にしてない?」
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