11人が本棚に入れています
本棚に追加
俺の名前は天野茂郎。
高校を中退して、プラプラしていたが、親に大学行けと言われて高卒認定試験を受けて合格。
予備校に通うもそこの女子と付き合い始め、勉強そっちのけで、セックス三昧。
法文学部を受けるも案の定、不合格。
そして、彼女の方は志望の看護学校に合格して、アパートを学校の近くに借りて。
そこの近くの自動車教習所に通うという名目で俺は
彼女の小牧アイコのアパートみどり荘に転がりこんだ。
アイコは優しくいつも笑っている。アイコがバイトをして、看護学校にも通う中、元走り屋系OLのアイコのスカイラインGTS32を運転するため、普通車(MT)マニュアルの免許を取るため近くの自動車教習所に通うことになった。
アイコ「シゲオ、あんた早く免許取りなさいよ。いつも、デートで運転すんのアタシじゃん。あんたも男なら、マニュアル車の免許くらい、さっさと取りなさいよ!」
俺「わかってるよ。でも、俺さ教官に君の運転にはメリハリがない。法定速度を守れば、周囲の交通状況に構わずノロノロしてればいいってもんじゃないんだよ!って言われてさ。」
アイコ「あー?年上に口答えしないの。」
そう言ってアイコは俺のほっぺたを軽くつねり、
「早く、晩御飯作りなさいよ。このヒモ野郎。アタシはバイトしながら看護学校で勉強もしてんの。あんたも早く一人前の男になりなさいよ。」
そして、俺のケツを軽くはたき、「ホラ、さっさと飯作れ。」
俺は「わかったよ。野菜炒めと冷凍の唐揚げな」
アイコはテーブルで教科書を開き、勉強しながら
「あんた、ワンパターン野郎ね。まぁその方が単純だから扱いやすいけど。」などとクスリと笑って見せた。
2003年の春頃だった。桜はとっくに散り、梅雨が始まるのか雨が、シトシトと降り続く日々だった。
アイコの学校も俺の通う教習所も、みどり荘も豊見城市。
教習所では、いつも一人だった。要領の悪い俺は学科と実地を、同時進行せずに学科が終わるまでは実地の教習を入れなかった。
もたもた、してるとある日教習所のロビーで
「天野っ...くん?」と肩を叩かれ声をかけられた。
振り返ると、高校をめんどくさくなって、不登校になり出した時に電話をしてきた高良ヨシノだった。
ヨシノ「天野もここ通ってるんだね。変わってないね。相変わらず、眉間にシワよせて人を寄せ付けないそのオーラ。」
最初のコメントを投稿しよう!