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ヨシノ「私さ。思うの。人は自分のしたいことするのが一番よ、きっと。天野だって今の彼女のこと好きだから付き合って同棲してるんでしょ?」
俺「まぁ、欲望と情に流されてってのもあるけど」
ヨシノ「あたしはね。マーフィーの成功法術とか読んでさ。あたしが大学で学びたいのは歴史とか文化かな。そして、東洋と西洋の文化の良いところを融合させるの。意味わかんないよね。ハハっ。」
俺「いや、なんとなくわかる。どんな文化圏の思想や哲学にも、共通する部分ってあると思う。」
ヨシノ「天野はバイトとかは?してるの?教習所だけ?」
俺「俺はバイトしてない。彼女のアイコにも免許取ったら仕事就けって言われてる」
ヨシノ「彼女は何してる人?」
俺「看護学校と薬局の事務。前の仕事がアイコは徳宗会病院の系列のクリニックの医療事務だから。でもさ、すげー女の人でさ、スカイライン乗ってんだよ。あちこちブツケた跡があるけどね。」
ヨシノ「じゃあ、天野がご飯作って、洗濯して掃除してんだね。」
俺「まぁ、俺なりに。でも、仕事しないとダメだな。」
ヨシノ「あの、ひょうきんな感じだったり、もの考えする天野がこんななってるとはね。想像できないね。」
それから、店を出て俺は教習所のスクールバスが止まるバス停でヨシノと別れた。
ヨシノは「またね。また、会ったら話そ。って言っても私はもうすぐ卒業試験で来週の実地で終わるんだけどね。」と言っていた。
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