魔色覚醒編 第一話 青い光

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魔色覚醒編 第一話 青い光

夜の散歩は良いものだ、誰にも邪魔されずに物思いにふけることが出来る、好きな漫画の事、友人の事、もしも自分が特別な力を得た時に何をしたいかなど。 自己紹介が遅れたが、僕は篠木 蛍、ホタルじゃないぞ、”けい”だ蛍光灯のけい、そして普通の高校二年生だ、僕には人と違う所がひとつある、それは…左腕肘から指先まで黄色いことだ、ホントにただ黄色、それ以外何もない、ただ生まれつき黄色いだけで何の力もない。 って誰に自己紹介しているんだ僕は…。 特に行く所がないので、家から少し遠くにある公園のブランコにでも座って、暇つぶしにゲームでもしようと思う。 今はまだ2月、まだまだ寒い時期だけど厚着をしているから大丈夫、と思っていたら思いのほか顔が寒い。 寒さを紛らわせる為に少し小走りをする、だんだん体が暖かくなってくる。 しばらく走っていると公園が見えてきた…が、何かがおかしい、妙な物音が聞こえてくる。 足を止めて、ゆっくり恐る恐る垣根に隠れながら近づいてみると、そこに広がっていたのは焦げ臭い匂いと壊れた遊具、あのジャングジムの壊れ方からして高熱で熱せられて切断されたような感じだ。     
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