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夜、啓さんと電話をする約束をしていた私だが、一応病み上がりなのと、半日気を張っていたことが重なったのだろう、彼から電話をもらった時には、寝てしまっていた。
“しまった……”と、翌朝を迎え起きすぐに感じた。
啓さんから着信が一件、メッセージが一件。
“疲れて寝てるのかな？”
私を気遣うメッセージを見て、ますます“しまった”の心は大きくなる。
時刻は7時前。
夜型の啓さんはまだおやすみの時間だろう。
かけ直したいがかけ直せない。
メッセージを送りたいが、起こしてしまいかねない。
どうしようと迷ったあげく、私は昼の休憩中に“昨日はごめんなさい。寝ていました”とメッセージを送ったけれど、返信はなかった。
彼が“アルマ”に来ることもなかった。
もう来ないでと願っていたくせに、啓さんが気になっている。
怒ったのだろうか。
嫌われたのだろうか。
やっぱり、“二番目”のような扱いに嫌気がさしたのかもしれない。
不安が私を覆っていたけれど、啓さんから22時半、電話が来た。
私はすぐさま電話をとり｢もしもし！｣と大きな声を出した。
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