秘密がバレる時-2

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「舞のお母さんに気がつかれてしまっているなら、会わない方がいいね」 だけど彼の口調は穏やかなまま。 本心はわからないが、私の気持ちに合わせてくれる彼はやはり優しい人なのだと再確認する。 「ごめんなさい」 「ううん。よく考えれば僕だって、病み上がりなのに誘ってごめん」 「それは全然……」 少しの間、しんとした時間が流れた。 それを遮ったのは「ところで、気になっていたんだけど、幼馴染みの直君と何かあった?」という質問だった。 「……えっと」 「あったんだね?」 電話でも私のわかりやすさは伝わるよう。 「実は……」 「うん」 「告白されました」 私は“え!”と驚かれるのを想像していた。 しかし彼は「そう」と言っただけ。 「驚かないの?」 「……気付いてたから」 「直の気持ち?」 「……うん」 「そうなんだ……」 周囲も気付くものなのに、私はどれだけ鈍いのだろう。 ますます直に申し訳ない。 「啓さん」 「うん?」 「私、直に申し訳なくて。長く近くにいるのに全然気がついてあげられなくて、別の女子を薦めたり直と付き合うなんてあり得ない的な発言もいっぱいしてきて……」 彼氏に別の異性の話をするなんて、有りだろうか。 不正解かもしれないが、 心の内をさらけ出したかった。
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