秘密がバレる時-2

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「直はフラれても普通にしてくれるのに、私はできない……。 “アルマ”ほど働きやすい場所はないから、ちゃんと頑張らなきゃいけないのに、今、心が大変で」 私はベッドにうつ伏せになり、枕に顔を埋めた。 ヤバイ、また泣きそうだ。 「どうしたらいいんだろう……?鈍感な自分が嫌。ひどい事をしたんだなぁって苦しくて……。この思いはいつまで続くと思いますか?」 啓さんに聞いても、彼は困るだけだろう。 けれど私は答えを待った。 「難しいね」 「……うん」 「これまで仲のいい幼馴染みだったんだもんね」 「……そうなんです。 やっぱりしばらくはぎくしゃくしてしまうのかなぁ。私、モテたことがないから、わからない」 “ふぅ”と息を吐く。 すると啓さんは「姉はそんなこと言ってなかったけど」と言った。 「え、佳純さん?」 「舞は男性客からよく声をかけられてたって言っていたよ」 「えぇ、そんなことは……。佳純さん自分の話をしているんじゃないですか?」 少しも思い当たらず言うと、啓さんが小さく笑い「僕は舞が鈍感でよかったと思うよ」と言った。 「啓さんも私が鈍感って思うの?」 「……まぁ」 「……そっか」 「でも、本当によかったと思うよ。もし舞が鋭かったなら、きっと僕は舞と付き合えなかったかもしれないから」
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