秘密がバレる時-2

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甘い熱は私を幸せにする。 唇と唇が触れるだけで、どうしてこんなに幸せになれるのだろう。 「啓さん」 「うん」 優しい顔を見ると安心する。 苦しくて落ち着かない心と不安が、逃げていくようだ。 先ほどまでのモヤモヤを不思議と今は感じない。 私は彼の手をとってパーを作り、自分の指に絡めた。 彼の大きな手に私の手が包まれる。 それは自分が女の子になった感じがして、好き。 「やっぱり私は啓さんが好き……」 「……やっぱり?」 啓さんが複雑な表情で笑った。 「あ、やっぱりなんてごめんなさい……。この前の日曜日、義兄の弟にピシリと断れなかった自分を思い出して……」 少し間が空いて彼が「そうなの?」とゆっくりと一度瞳を瞬かせた。
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