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趣旨は立派だと思うがそんな事言われてもこっちは中学生なのだからそんな事を言われても知るかよ、というのが正直な感想だった。
そう言う演説は駅前でやって、もっと定期テストや受験で役に立つことを教えてくれとも思ったが、それを口にしたらどうなるかぐらい私にもわかった。だから男子生徒が悪意を込めて教員の発言をからかった際に、ヒステリーを起こした教員によって全員居残りの学級会が開催された時は眩暈がした。
教員は真摯に『私達の事を思っての愛の鞭』を振るったつもりなのだろうが、おおむねそう言った篤信は独り善がりでジェネレーションギャップという物を考えていないので私にとっては彼女の涙ながらの講演は金切声の咆哮にしか聞こえなかったので李緒を習って神妙な顔を作りながら前日のゲームの死因に思考を巡らせていた。
大人と子供の意識の違いなんてそんなものだ。
まあとにかくそう言った次第で私は中学生の時点ですっかり人間嫌いになってしまったのである。
とはいえ人間社会で生きていく以上、他者との関わりは避けては通れない物で、ましては霞を食むことも出来ない以上、将来的に労働に身を窶すことも不可避である。
そうなるとやはり進路という物を考えざるを得ず、その手札を増やすためには今すぐ起き上がって宿題だけでも済ますべきだろう。
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