臆病者の恋

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「さぁ。うたたねくらいには寝てたとは思うが、完全に意識が落ちたのは明け方だったんじゃないか?微かに白んで来ていたから」 「今日もあんまりだねー。なら朝はしっかり食べないと!俺パン焼くから音羽着替えたらカフェオレ淹れて」 「ふぁ…わかったから、焦がさずパンを焼いといてくれ。あと、ベーコン昨日のまだあったろ、あれ片付けてってくれ」 これも恒例。まぁ、産まれた時からの付き合いだ。ほとんど習慣化しているのも仕方がないと思う。コイツに理解されていてもちっとも嬉しくはないんだが。うちは両親共働きどころか私が中学の頃から煤竹の親に私の事も任せ双方が単身赴任中で夕飯はお手伝いさんとして母に雇われているおばさんが家事をしていき作り置きしてくれるから良いとして、朝はこれもおばさんが買い置きしてくれているパンなんかで適当に済ませる。 そして何故かそこには毎朝煤竹もいる。時には家から食材かっぱらってきて適当に作る。ベーコンも昨日思い付きで煤竹がハウ〇のパンを作った残りだ。うちにはカルシ〇ァーも居なけれりゃ、煤竹もハウ〇じゃないけど。 「音羽、そういえば今日隣のクラスに転校生来るって昨日言ったっけ?」 「昨日は美人だっていう先輩の話までしか聞いてない」 「ちょっとー、その後のキミちゃんの話はー?音羽返事してたじゃん!」     
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