第三章 待ち合わせ

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 壁が閉まると、林田は加賀見のデスクに座り、パソコンを操作し始める。  すると画面に『3/3』と表示された。 「やっぱり。全然ポイント使ってないな」  林田は背もたれに身を預け、考え込む。 「さて、どうしてあげようか」  林田は天井を見上げながら悩んだ。 「そんな大きな変更はできないからな――ちょっとだけ――ちょっと一押しするだけで変わりそうな事は――そうだ!」  パソコンに林田は慣れた手付きで打ち込んでいく。そしてニヤリと笑った。 「僕のプレゼント。気に入ってもらえるかな?」  そう言うと林田は加賀見と同様、壁を押し開けて部屋を後にした。
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