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1.日本一の女子高生
「一本!勝負あり!」
全国高等学校剣道選手権・女子の部決勝。
たった今決着をつけたばかりの二人は、すっと刀を納めた。
「すげぇのう!優勝や!おめでとー琉菜っ!あんたならやってくれるとうち信じとったよ!」
鈴香が真っ先に駆け寄り、琉菜に抱きついた。
「ありがとう鈴香!あたし…やったんだね!」
琉菜は、あれから鈴香と親友になった。
彼女の案内で入部した剣道部で(どの道琉菜は剣道部に入部するつもりだったが)琉菜はその才能をめきめきと発揮した。
最初のころは、学校内で一番強いとされ、中学時代には京都府大会優勝の経験もあった鈴香でさえ、琉菜に負けてしまったので、部員中が驚いたものだった。
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