1.日本一の女子高生

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 あれから2年。  琉菜はその後も練習を重ね、ついに全国優勝という悲願を達成したのだった。  試合会場からの帰り道、鈴香は心底感心したように言った。 「ホンマにすごいわ。前から強いなあ思うちょったけど、まさか全国優勝してしまうなんてな」 「あったりまえじゃん!なんせあたしの剣は」 「『本場の武士に習っとったんやから。』じゃろ?」  鈴香が琉菜の言葉を受け、にっと笑った。 「あんたの決まり文句やけの。ったく、強いな言われてあたりまえやて返すなんて…琉菜には謙遜ってもんがないんじゃな」 「大きなお世話ですよーだ」 「とにかく、よかったなぁ。沖田さんへのいい土産話になるやないの」  鈴香はいいことを思い付いた、という顔で琉菜を見た。 「そうかなぁ?あたしの剣なんて、沖田さんからみればまだまだ未熟だよ」 「そんなに強いんか、沖田総司は」 「うん、なんたって天然理心流の師範代で、新選組最強といわれた剣客だからね」 「さすが、そのこととなると詳しいな」  琉菜はふっと笑った。  あれから、琉菜は新選組や沖田総司に関する本を読みあさった。  もっと彼等のことを知りたい、その思いだけで、普段は読書などしない琉菜が数十冊の本を読むことができた。     
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