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「ああああ!!義母さま!!どうして電話を切ったのですか!!今、友人の悩みごとを聞いていたところなのにあんまりですわ!!」
「あんまりですわはうちが言うセリフなのよ!!あんた料理をしている時に長電話に夢中になっている場合じゃないでしょ!!あんたのおしゃべりが原因でお料理が台なしになってしまったじゃないのよ!!」
「うちは頃合いが来たら台所に戻ろうとしていたのです!!だけど、友人が待ってくれと言うから…」
「いいわけばかりを言わないでちょうだい!!もう困ったわねぇ…奈和水さんに台所を任せていたらいつ火事が起こってしまうのかと想うと恐ろしいわ!!」
(チリリリリリリリン…チリリリリリリリン…チリリリリリリリン…チリリリリリリリン…)
この時に、再び電話がかかってきたのでありました。
金毘江は『なんなのかしらね一体もう…』とブツブツ言いながら電話に出ました。
電話は、守山区にありますビール工場で働いている兼伊知からでありました。
「もしもし…兼伊知、今どこにいるのかな…工場…工場にまだいるって…一体どういうわけなのかしら!!きょう、家に帰ってくると言うていたのに帰れないなんて…もしもし!!おかーさんは怒っているのよ!!ひとの話しを聞いているのかしら!!」
この時、実家へ帰る予定であった兼伊知がうっかりミスが原因で仕事に失敗してしまったので、仕事をもう一度やり直ししなければならなくなってしまったことから実家へ帰ることができなくなりました。
それなのに、金毘江は兼伊知にガミガミガミガミガミガミガミガミと言いまくっていたので兼伊知が困り果ててしまったようでありました。
ところ変わりまして、守山区西川原町にありますビール工場にて…
兼伊知は、構内にあります休憩室にあります旧式の10円の公衆電話で家に電話をかけていました。
金毘江から強烈な声で怒鳴られてしまった兼伊知はものすごく弱り切った表情で金毘江に説明をしていました。
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