15人が本棚に入れています
本棚に追加
2
次の日の朝方のことでありました。
詫間は、顔に大ケガを負った状態で職場に出勤をしていましたので、近所の人たちがものすごく心配になっていたのでありました。
そんな中でありましたが、由宇李は両親と一緒に有松へ行くことになっていました。
由宇李は、職場の支店長さん夫妻の仲人で有松カイワイで暮らしている江田島の家のひとり息子・しゅうさく(39歳・県庁職員・コネ就職)とお見合いをしていましたが、数ヶ月ほど前から『いつになったら結婚するのか…』とせかされてばかりいましたが、由宇李はものすごく煮え切らない表情をしていました。
支店長さん夫妻は、由宇李が優柔不断になっているので話し合いの場をもうけて両家で話し合いをするためにひつまぶしのうまい料亭に予約をしていましたので、由宇李と半兵衛と金毘江(ことえ)はお昼を食べに行きました。
ところ変わりまして、めいてつ有松駅のすぐ近くにあります懐石料亭にて…
料亭の奥座敷の席には、由宇李(ゆうり)と半兵衛と金毘江としゅうさくと両親と仲人の支店長さん夫妻がいました。
テーブルの上には、色とりどりの懐石料理が置かれていました。
奥座敷の空気はものすごくよどんでいましたので、なかなか話し合いが前へ進まずにイライラとした気持ちにさいなまされていました。
そんな中で、支店長さんはものすごくあつかましい声でしゅうさくに言いました。
最初のコメントを投稿しよう!