記憶のない幽霊

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瞳が駅前のデパートのショーウィンドウの前に立ち、きれいに飾られたワンピースを見ていたとき、ショーウィンドウに不気味な幽霊の姿が写った。 (えっ、私の後ろに幽霊がいる……。 頭から血を流してるよ。 怖い…、どうしよう…) 「あのう、もしかしてあなたには僕が見えてますか?」 瞳は頭から血を流している幽霊のその言葉にゾクリとして息をのんだ。 そして瞳が怖くて動けないでいるとき、頭から血を流した幽霊は青白い手を伸ばして、瞳の肩をトントンと叩いた。
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