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恥ずかしさに頬を染めた丸ちゃんは、大いに照れてからそれを打ち消すように力強く宣言した。
「私、もっと自分を大切にするように心がけます! まずは……ダイエットかな。教えてもらったように食べ方を変えて、自分のためにキチンとしたものをキチンと食べるようにする。大好きなコロッケも我慢しない!」
うんうん、そうだね。健康的に痩せるために好きなものもしっかり食べる──なんだか逆説的だけど、きれいに痩せるためには体重やサイズにばかりこだわるのじゃなく、ポジティブな気持ちで心を満たしておくことも大切なんだよね。
その後、ミクリヤで心とお腹を満タンにチャージした丸ちゃんは、星ちゃんに駅まで送られて帰って行った。
職場というのは一日のほとんどをそこで過ごすわけで、やりがいやお給料、福利厚生も大事だけれど、実は人間関係や居心地の良し悪しが一番重要なんじゃないかと思う。丸ちゃんの今の職場は決して良い環境とは言えない。でも、きっと大丈夫。店先で見送った時、丸ちゃんが言ってたもの。『他の人や環境を変えることは難しいから、自分が変わればいいんだよね』って。少し不安そうではあったけど、そういう発想の転換ができるようになったのは、もうすでに丸ちゃんが変わりつつある証拠だろう。
ガンバレ、丸ちゃん!
* * *
それからまるっと一週間が経った、日曜日の夜。
七時を過ぎた頃、「こんばんは~」という元気な声と共に丸ちゃんがお店にやって来た。来訪を告げるドアベルの音も心なしか弾んで聞こえるみたい。
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