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相馬は泣き声になりながら言った。
「分かった,分かったよ、相馬君、誰にも言わないで休ませてあげるから落ち着いて、休みなさい・・・・。」
教授が相馬の体を寝かせながら優しく言った。
「お願いだから・・・。言わないで・・・。」
泣き声の相馬は繰り返しながらまた意識を失ったようだった。。
「教授、いいんですか?熱があるようですが・・・。」
俺が言うと教授も眉間に皺を寄せて暫く沈黙していたが、こう言った。
「正常な状態ではないけれど、本人がこれほど懇願するのも何かよほどの訳があるんでしょう。カフェで長い間意識が戻らない様なら病院に連れて行きましょう。」
佑二の方を見ると彼も神妙な顔でうなづいた。
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